ドイツの実情 2015 | Page 90
環 境 、気 候 、エ ネ ル ギ ー シ フ ト
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テーマ
未来の産業:グリーンテクノロジー
環 境 保 護、再生可能 エネルギー、そして
効 果 的な資 源 利 用のための技 術におい
て、ドイツは主導 的な役 割を果たしてい
る。このことは 、経 済と労 働 市 場にもよ
い影響を及ぼしている。環 境 産業は、持
続可能な成長に重要な貢献を果たし、エ
ネルギー分野においても、情報通信技術
や材料材質技術においても、新しい技術
の開発に貢献している。環境技術に従事
する人はおよそ200万人。職場の5つに1
つが「グリーン」を標 榜し、ドイツは、再
生可能エネルギー部門の雇用状況では先
数字
179万
ドイツの電力網の総延長キロメート
ル。赤道を45周できる長さである。電
力網の大部分、144万キロメートル
(80%)は地中化されており、裸線は
およそ350,000キロメートルである。
長距離高電圧網の長さは34,810キ
ロメートル。
およそ2,650キロメート
ルの新しい電力網が、エネルギーシフ
トの一環として計画されている。
→bundesnetzagentur.de
進10カ国のうちのひとつとなっている。
部門全体としては中堅企業が多いが、シ
ーメンスのようなコンツェルンも重要なプ
レー ヤーであ る。「グリーン テクノロジ
ー、メード・イン・ジャーマニー」のラベル
のもとに、さまざまな会社が 輸出面で大
きな成 功を目指している。その世界市場
における割合はおよそ15%に達している。
「環 境 技 術の輸出運 動」により、ドイツ
はさらに地位を高め、特に総合的なソリ
ューション提 供 者の地位を築くことを目
指している。
電気自動車は環境関連産業の重要な未
来のテーマである
環境保護と温暖化防止に、また別のイン
パクトを与えるのが電気自動車である。
電気自動車の未来は、中国、日本、北米で
も行動計画に組み込まれている。連邦政
府と自動車産業は、ドイツを電気自動車
のリーディングマーケットに発展させ、こ
のグローバル市場のポテンシャルに参与
するという野心 的 な目 標 を 追 求してい
る。2020年までにはおよそ100万台の電
気自動車がドイツの道を走り、二酸化炭
素排出のいっそうの削減に貢献するであ
ろう。これは道路交通総量の約6分の1に
相当する。ドイツの自動車メーカーは、電
気自動 車 構 想に集 中 的に 取り組 んでお
り、およそ29のモデルの電気自動車が開