ドイツの実情 2015 | Page 66
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経 済 と イ ノ ベ ー ショ ン
に関連した企業は685,000、輸出にたず
さわった企業は340,000であった。ドイ
ツの貿易に大きな割合を占めているのが、
およそ10,700の外国企業である。ドイツ
商工会議所連合会(DIHK)の推計による
と、700万人がドイツ企業のために外国で
働いている。
輸 出 側 で は 、自 動 車 と自 動 車 部 品 、機
械 、化 学 製 品 、そしてデータ処 理 機 器と
電子機 器が多い。この4つの製品グルー
プでドイツの輸出の半分を占める。全体
として、輸出率(国内総生産(GDP)に対
する輸出額の割 合)は1991の25.7%か
ら 5 0 . 6% へ ほ と ん ど 倍 増 した 。貿 易
率(国内総 生 産(GDP)に対する輸出入
額の割合)は2013年には89%に達した。
つまりドイツはG7諸国の中で「最も開か
れた」国民 経済である。比較のために挙
げると、アメリカの貿易率は2013年、30
%であった。
欧 州連合(EU)のパートナー諸国は、全
輸出額の58%を占めており、最も重要な
ターゲット市 場である。伝 統 的にドイツ
の最大の輸出国であるのはフランスであ
るが、2015年上半期は初めてアメリカが
第1位の座を占めた。これらにイギリス、
中国、オランダが続く。これに対して、輸
入で は ま っ た く 逆 の 構 図 が 描 か れ
る。2014年、輸入が最も多いのはオラン
ダであり、これに中国、フランス、アメリ
カ、イタリアが続く。中国およびインドの
ようなアジアの中進国に対する経済・貿
易関 係 の重 要 性も 増 大する一方 である
が、増加率は低下している場 合もある。
しかし中国には5,000のドイツ企業が投
資している。
グローバル
OECD経済見通し
経済協力開発機構
(OECD)
は年に2
回、
経済見通しを発表し、
34のOECD
加盟国や中進国における今後2年間
にわたる経済の動向や展望を分析し
ている。
2015/2016年の総合評価で
は、
世界経済の成長は勢いを増すもの
の、
危機以前の時代と比べれば依然と
して控え目であるとされている。
→ oecd.org
経済への強い関わりを示すのは、今でも
やはり、ドイツから外国への直接投 資で
ある。これは2013年には9,190億ユーロ
に達しており、1990年と比べれば5倍に
なった。そのうち3分の1はユーロ圏に投
資されている。逆に、外国の投 資家は、
企 業 への関与を通して、ドイツにおける
300万人の雇 用に責任を負っている。外
国からの直 接 投 資の現 在 高は4,580 億
ユーロで、ドイツは第7位の投資先となっ
ている。
見本市は世界貿易の交差点である。ドイ
ツは、見 本 市の国として、国 際 見 本 市の
オーガニゼーションと実 施にかけては世
界のナンバーワンである。各産 業ごとの
世界的に重要なイベントの3分の2はドイ
ツで開催されている。およそ150の国際
的な見 本市や展示会に、年間1,000万人
が訪れる。