The Doppler Quarterly (日本語) 春 2017 | Page 53
クラウドの試運転を無事に
終えるには
クラウドへの移行では、将来何が起こるかを予測でき
ない人たちが不安に陥ります。この懸念を払拭するた
めには、クラウドリーダーは無事にテストできる環境を
チームに用意し、信頼関係を育む必要があります。
信頼感のあるクラウド環境の形成 - 実用最小限のクラウド
あなたのチームとの信頼関係を育む最初のステップは、無事にテストできる環境を
チームに与えることです。CTP では、これを MVC ( 実用最小限のクラウド ) と呼びま
す。MVC は、安全な環境でのイノベーションを可能にするクラウドサンドボックスで
す。MVC の確立は、チームに車の を渡すことを意味します。車には、大きな損害が
発生するようなミスを誰も犯さないようにするための安全装置がついています。
クラウドリーダーであるあなたは、 MVC によって徐々に信頼関係を築くことができま
す。開発者は「この新しいおもちゃで遊びたい」と思っています。そして実際に遊ぶ必
要があります。また、あなたにも「メンバーに遊んで欲しい ( ついでにイノベーション
にも取り組んで欲しい )」と思える余裕があれば上々です。MVC を確立することで、
イノベーションを達成できる安全な遊び場を設けることができます。
スタッフは、新たなクラウドテクノロジーを体験し肌で感じると、自分の役割とそれ
がどう変わるのかに対する不安を軽減できます。実践的な体験がなければ、テクノロ
ジーは良くても「夢」止まり、最悪の場合は「悪夢」になってしまいます。チームには、
試運転と練習ができる環境が必要です。メンバーは、あなたがチームに信頼を寄せて
いる証拠がほしいと思っています。MVC は、あなたの信頼を実証するものです。
2017 年春号 | THE DOPPLER | 51