The Doppler Quarterly (日本語) 夏 2018 | Page 69

パブリッククラウドの大規模移行プロジェクトの 移行シーケンスに対する規範的計画アプローチ。 企業で、パブリッククラウドへの移行の候補になっている大規模ポートフォリオのアプリケー ションがある場合、移行のシーケンスとスケジュールの各要素を特定する必要があります。 この記事では、採用した現実世界の計画の実践について説明し、計画とシーケンス処理に重 要な多様な要素について取り上げます。 次のフレームワークが移行シーケンスに使用されました。 • 優先設定に基づいてアプリケーションにスコアを割り当てるルールおよび採点システム を作成します。複雑でないアプリケーションを最初に移行する、依存関係のあるアプリ ケーションのグループは同時に移行する必要がある、といったものです。 • 一定期間に移行できるアプリケーション数など、移行の規模と速度を決定します。 • 休日には移行を実行しないなど、移行を実行する / しない日について優先設定に基づ いてスケジュールを作成します。 • バックログを作成し、移行するアプリケーションを選択するためにスケジュール優先設 定を反復して適用します。バックログの作業は、開発プロジェクトでスプリントに追加す る場合と同様です。 ルールとスコア 一定期間に移行するアプリケーションが 100 個ある場合を考えます。多くのアプリケーション を客観的に評価するには、多様なアプリケーションコンポーネントを採点するルールセットを 使用します。各ルールには、アプリケーションコンポーネントの個別の特性に対して基本スコ アがあります。リスク、複雑さ、作業量など特性の多様な要素に対応する追加点を加えます。 基本スコアが同様であるときに優先設定に差をつけるためウェイトをルールで使用できます。 すべてのスコアが足し合わされ、最終スコアが移行の順序を示します。スコアが低いほど、移 行が簡単なアプリケーションであり ( 複雑さ、リスクが少なく、必要な作業量が少ない )、容 易にスケジュールに当てはめられます。 2018 年夏号 | THE DOPPLER | 67