The Doppler Quarterly (日本語) 夏 2017 | Page 9
ネットワーク中立性の支持者は、
インターネット上のコンテンツへの平等なアクセスを
保護するためにこうした規制が必要であると主張して
きました。一方、反対者はこれらの規制が Verizon 社、
AT&T 社、 Comcast 社、 Charter 社といったブロード
バンドインターネットサプライヤーを公共事業方式の
規制に不当に従わせるものであると唱えてきました。
して大規模なパイプでインターネットにアクセスすることを考えま
す。さらに、多くのユーザーがオープンなインターネットを使用せ
ずに直接クラウドコンピューティングプロバイダーを利用します。
しかし、資金を投じて他のプロバイダーのサービスを購入するこ
とで意思を示すとどうなるのでしょうか。これについて Heyman
氏は、
「プロバイダーを変えても自らを守ることはできず、すべて
のプロバイダーがパケットを差別的に取り扱うようになる可能性
がある」
と述べています。
ISP の論理にはここに不備があり、インターネット接続のための
料金を支払った場合、その接続を使用するために選択した ( 毎
晩エンターテインメントを楽しむための Netfl ix やビジネスを推
進するための AWS などの ) サービスの料金も支払う必要があり
ます。私たちには、プロバイダーではなくユーザーにサービスを提
供しているISP が、その両方に料金を請求する権利があると思っ
ている理由がわかりません。
では、私たちはお客様にどのようにアドバイスすればよいので
しょうか。このケースでは、お客様が対処できることがほとんどな
い政府案が問題ですが、私たちは、 ISP が規制の撤廃とでも言
うべきこの新たな規制にどのように適応するのかを見守っていき
ます。そして ISP が採用する政策に基づいて、今後クラウドプロ
バイダーがネットワーク中立性に関する規制の枠外でビジネスを
行う方法についての基準が定められることになります。
これにより、コストが増加する場合もあれば、減少することもある
と思われますが、長距離電話サービス、水道、電気、そして現在
のインターネットなど、過去に他の公益事業で規制が撤廃され
たときの結果を考えると、現時点ではどちらのケースも見られる
と予測するのが妥当でしょう。
2017 年夏号 | THE DOPPLER | 7