The Doppler Quarterly (日本語) 冬 2017 | Page 56

自動車 - コネクテッドカー 自動車を接続する機能により、自動車のメンテナンス、安全性、およびコンシューマーのエク スペリエンスの面で革命が起きています。コネクテッドデバイスは、コンシューマーに均一の エクスペリエンスを提供するとともに、通勤や通学に影響する可能性がある出来事が発生し たときに、より迅速に通知を行います。 4 位 – ドライバーとディーラーに自動車のメンテナンスが必要であることを通知すると同時 に、診断情報を自動的に送信して診断と修理を効率化する。 3 位 – コンシューマーが複数のブランドの自動車の間で選択した設定やエクスペリエンスを 移行できるようにする。 2 位 – 新しい製品の品質、安全性、および信頼性の問題をプロアクティブに解決するために、 それらの問題について自動車メーカーとサプライヤーがコミュニケーションを取る。 1 位 – 自動車とは関係のないサービスを創出して、自動車を所有する人の生活のその他の部 分を充実させられるよう、サードパーティが許可されたデータにシームレスにアクセスできる ようにする。このようなデータにより、自動車から生成されたデータを中心にエコシステム全 体が拡大し、モバイルデバイスとの統合が進むだけでなく、自動車のサプライチェーンのメン バーが利用できる情報の質が向上する可能性があります。 境界をなくす IoT は、コネクテッドデバイス、ストリーミングデータ、および優れたコンシューマーエクスペリ エンスの導入によって急速に普及しました。そしてそれに伴って製品の機能が少しずつ改善 されたことにより、コストの削減と収益の向上という成果がもたらされました。しかし、 IoT の 収益化の真の価値 ( 真のハロー効果 ) は、組織が境界をなくし、かつて競合相手であった か、別の市場でビジネスを展開していた企業やプロバイダーのデータを統合する中で実現さ れます。このようにして IoT のデータが絶えず統合され、コンシューマーと IoT プロバイダー の両方がそのデータを利用できるようになると、新たな機能を通じて多大なメリットが提供さ れ、利益がもたらされることになります。 CTP のお客様の多くは、未使用のデータを数多く抱えており、潜在的な価値を実現してはい るものの、 IoT の機会を活用するためのスキルや専門知識を有していません。企業の管理者 の皆様は、当社のお客様と同じように、他社と連携してこれまでになかった新しい革新的な 製品を生み出すことができる、まったく新しい領域を切り開く可能性がある有益なデータを 無駄にしているかもしれません。 54 | THE DOPPLER | 2017 年冬号