SPUR MAGAZINE JAPAN Japan | Page 6
Project ArtBeat
COLUMN
● 14 Pavle Ingorokva St, Tbilisi
☎32 299 64 03
営 11時∼19時 ㊡月曜、
⃝
クリスマス、イースター
http://projectartbeat.com/en
5
Project
ArtBeatって何?
2
5 ・ 6 英国の若手作家、
ホリー・ヘンドリー
( 5 )
と
ポーランド人、カタリーナ・
プシズワンスカ
( 6 )
の
アートを展示。今後は
外国人アーティストが
ジョージア人のアート
作品をキュレートする
展覧会を予定している
4
3
1
1 ・ 2 アートブックや写真集、気軽に購入できる作品も扱う
《Fountains not Working》
と、
3 ヴァントサ・ジシュカリアーニの作品
ナティア・ブキアさん 4 ケティ・カパナゼのアート
ジョージアのアートシーンを牽引するのが、
ナティア・ブキアが中心となり2014年に設立
したプロジェクト。オンラインとアートフェ
アを通じて、ジョージアだけでなく、世界の
若手アーティストの支援を行う。その一環が
シ ッ ピ ン グ 用 の コ ン テ ナ を 使 っ た Moving
Galleryで、ファブリカ
(p.153)
や、
国内におけ
る博物館やギャラリーのないエリアにも出没
する。2017年には、1920年代に英国大使館だ
った由緒ある建物にギャラリーを開いた。
6
MBFW Tbilisi 2019-’20FW
デムナだけじゃない
トビリシは個性派
ブランドの宝庫
バレンシアガを手がけるデムナ・
ヴァザリアの故郷ジョージア。
実は個性的な若手の宝庫だ。
メルセデス・ベンツ・ファッションウィーク
トビリシ
(MBFW Tbilisi)には、現在
世界中からジャーナリストと
バイヤーが集っている
ジョージア最古のメゾン
1949年に設立。現在は若手デザ
イナーとのコラボレーションをベ
ースに、生産とリテールの仕組み
を持つプラットフォーム的役割を
担う。
今デザインを担当するのは、
自身のブランドも各々展開するア
レクサンドル・アクハルカトシシ
ュヴィリとラド・ボクチャヴァ。
静かで強い服
テクノカルチャーを体現
ジョージアのアンダーグラウンド
カルチャーを服に落とし込む。トビ
リシには「バシアーニ」という、世
界中から音楽好きが集まるテクノ
クラブがあるが、2019-’
20年秋冬は
そのクラブのあるスタジアムで発
表した。90年代のクラブシーンを
思わせる服をジェンダーレスに提案。
コンセプチュアルな新人
2018年にデビューしたばかり。
今季はろうそくの灯る祭壇からバ
ラの敷かれたステージまでモデル
が歩きポーズを決めるというパフ
ォーマンスが話題に。テーマは宗
教儀式かと思えば、ショーの最後
には女性モデルが絡み合い、レズ
ビアンのウェディングを暗示した。
軽やかさとやわらかさと
2017年春夏にデビューした自身
のブランドを手がける傍ら、ファ
ッションハウス、アトリエ・キカ
ラやマテリエルで手腕を振るう。
同じくマテリエルを手がけるアレ
クサンドルとは対照的に軽やかな
素材使いが特徴。ドレープやギャ
ザーといったディテールを好む。
トビリシ・ステイト・アカデミ
ー・オブ・アートを卒業し、2015
年からマテリエルのヘッドデザイ
ナーを務める。2018-’
19年秋冬に
自身のブランドをローンチ。美し
いテーラリングをベースにした構
築的な服に、スリットやメタル使
いで動きを加える。
レザーを多用。
ベラ・ハディッドやリアーナなどセレブが、
こぞってミニサングラスを着用したことで、知
名度が急激に上昇。デザイナーのジョージは独
学でファッションを学び2010年20歳でブランド
を設立した。
’
19年春夏はジャケットのボタンや
ドレスのポイントに、ハートモチーフを多用。
構築的なテーラリング
世界のセレブがラブコール
今最も注目される若手デザイナ
ー、イラクリ・ルサゼも独学でフ
ァッションを学び、2008年にブラ
ンドを開始。シルエットや細部に
旧ソ連時代の影が見え隠れする。
トビリシだけでなく、パリでもコ
レクションを発表している。ニッ
トのバリエーションも印象的。