Garuda Indonesia Colours Magazine January 2020 | Page 155

Japanese Section / モロタイ島 ら、 スチール製のダイビングスーツを着たプロ のダイバーが自由にサメに餌を与えているミテ ィタ・ポイントなどで実際にサメと触れ合うこと もできる。  第二次世界大戦の遺物は、 モロタイ島の海 中でも見つけることができ、世界中から集まる ダイバーにとって有数の観光スポットになって いる。私のガイドが説明してくれたところによれ ば、車や戦車、 さらには飛行機といった連合軍 の戦闘車両が、戦後アメリカに持ち帰ることが できなかったために海に沈められているのだと いう。 レオ・ワティメナ空港のそばにある人気ス ポット、 ラパンガン・パンテ・ワマ・ポイントでは、 二機の戦闘機の残骸がサンゴに覆われて水深 30~50メートルの海底に眠っている。 五感:味覚 ゴフ・イカン モロタイ島のテルナテ族に伝わる郷土料理の 中でも特に人気の高い一品。主な素材は角切 りにした生のカツオに塩、 レモン汁、 インドネシ アン・バジルをまぶしたもので、 みじん切りにし たエシャロットと唐辛子をココナッツ・オイルで 炒めてから熱々のまま魚にかけるという調理法 が独特だ。 フライト情報 TTE ガルーダ・インドネシア航 空では、 テルナテ行きの飛 行機を週7便運航中。 ジャカルタからの飛行時 間は3時間20分。  帰途に就く前日、私はゴトラモまで足を延ば し、爆撃された連合軍の水陸両用戦車の残骸 を見に行った。 そこには海外からの観光客の二 人組がいて、 ひとりが何かについてメモを取り ながらこう口にした。 「この島は一度に二つの渇 きを癒してくれるね。苦い歴史と、 エキセントリ ックな自然世界という」。私は思わず微笑んだ。 それこそまさにモロタイ島を言い表していたか らだ。 153